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~コロナ感染症の今、思うこと~

2020年7月24日

院長の倉林です

 

コロナウィルス感染症が再び蔓延していく中で、マスクを着け『3密の回避』、『移動制限』の息苦しい日々かと思います。そして、この感染はきっと1、2年は続くと感じていらっしゃるのではないでしょうか。

 

そのような長期戦となりつつある現状の中で、『巣ごもり』することから3密や移動制限をふまえた『コロナ感染と共生する新しい生活様式や価値観』に切り替えていく方もいらっしゃるかと思います。

 

夏休みを前にGoToキャンペーンが話題となった最近ですが、旅行の世界での新しい価値観として、星野リゾート代表の星野佳路氏は日常の時間で『地元を楽しむマイクロツーリズム』を提唱しています。でもこの価値観は実は新しいものではなく、昔の旅行はこのマイクロツーリズムが主流だったとのことです。

 
歯科の世界での新しい価値観についてですが、歯科は『手仕事』の世界ですから、なかなかリモートというわけにはいきません。その上、歯の治療となると回数がかかります。コロナ禍でも通院して頂くことになります。ならば、通院とならないように、治療の歯科医療から、『予防の歯科医療』への新しい価値観へのシフトチェンジがコロナ感染を機にもっと加速してもよいと思います。予防のための通院は状態が良ければ数か月に1回で済みますから、クリニックでの感染リスクもぐっと減らせるかと思います。

 

虫歯も歯周病も細菌による感染症です。この細菌や細菌が産生する毒性物質は循環器、呼吸器、消化器の各臓器に拡散し、生活習慣病を起こし悪化させる危険因子となります。また、虫歯や歯周病の細菌感染がある状態で新型コロナウィルス感染を起こすと免疫暴走(サイトカインストーム)を起こす可能性が考えられています。
つまり数か月に1回の『予防の歯科医療』は生活習慣病や感染症対策を兼ねていることにもなります。1)

 

当院は住宅街の小規模のクリニックです。お越しになる患者さんは、不特定の一見さんではなく、2世代、3世代と家族単位でお越しいただいています。お互いの家族の成長を喜ぶような、この顔が見えた親密なつながりがコロナウィルス感染対策の最大のセーフティーネットになっていると感じています。

 

私見ですが、この新型コロナウィルス感染はたとえワクチンや特効薬ができたとしても、一定の致死率を持った一つの感染症として残り続けるかもしれません。ですから、新しい価値観として『予防の歯科医療』を今一度皆様にお考えいただきたいと思います。
歯科医師として漫然と長期にお口の健康管理を放置しないで頂きたいです。

 

もちろん、新型コロナウィルスに対する特効薬やワクチンがない現在、外出やクリニックの受診に対する考えは人それぞれに違うことも尊重したいと思います。

 

私たちは引き続き3密の回避をはじめとする感染対策と、地元に根付いた昔ながらの密なかかりつけ医療を粘り強くこまやかに続けていきたいと思います。

 

出典
1)新型コロナウィルス感染症に負けない歯と口の健康づくり
花田信弘(鶴見大学歯学部探索歯学講座教授)日本歯科医師会